医師が解説DOCTOR COMMENTARY

医療ハイフの効果ですが、
いつから出始めて、
いつまで持続するのか?

いろいろな機械がありますが、
どの機械が一番効くのか?
効果を高めるにはどうすればいいか?

あおばクリニックの医師が解説します。

医師 丸本 桂三

目次

POINT01

ハイフの効果 何日後から出始めて、
いつから強くなり、いつまで持続するのか?


ハイフは、皮下組織から筋膜にかけて超音波のエネルギーを焦点に集中させ、その焦点の周辺の皮下組織や筋膜組織を拘縮させます。
拘縮は焼肉で肉が縮んだような状態です。
ハイフによって皮下組織や筋膜が縮むわけですから、肌にハリが出ます。これは「何日後」と言うより、施術直後から強く感じられます。

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ただ、この拘縮により肌のハリは少しずつ元通りになっていきます。
拘縮した組織はダメージを受けていますが、線維芽細胞などが働いてコラーゲンや筋膜などの組織を再構築します。
この再構築に1~2ヶ月くらいかかりますので、1ヶ月後くらいから次第にまた肌のハリの効果が出てきます。
それが3ヶ月後くらいまで持続します。

POINT02

ハイフの施術間隔…ハイフを反復することで効果を高める


ハイフですが、3ヶ月間隔をあけるようにお願いしております。
繰り返していくことで、コラーゲンの再構築が進み肌のハリが強化されて行きます。
一度のハイフでも十分に効果を実感できると思いますが、何度か繰り返すことで効果を高めることが可能です。

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POINT03

ハイフの機械の種類


以下のものが主な機種です。一番上のウルセラ以外は全て韓国製です。
・ウルセラ=アメリカ製の先発品
・ウルトラセルQプラス=ある大手美容外科が採用しており(その美容外科では別のプライベートブランド名)、日本では一番多い。
・ウルトラフォーマーⅢ=韓国では圧倒的シェア(韓国ではシュリンクという名前)
・ダブロゴールド
・ソノクイーン
以上が日本でたくさん採用されている機種です。
その他にもたくさん種類がありますが、把握し切れておりませんので効果に関してコメントできません。

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POINT04

どのハイフの機械が
一番効くのか?


ハイフの施術ですが、1回の施術ごとにショット数に応じてメーカーから課金されます。
ウルセラはその課金が何倍にもなるため、当院では採用を見送りました。
そのため、他の4機種に関してデモをお願いするなどして検討をしました。
実際の施術体験やメーカー各社さんのご説明を踏まえて、ドットのハイフに関してはウルトラフォーマーⅢが最も効果が高いと判断し、採用することにしました。
ドット・ハイフとリニア・ハイフの違いはこちら>

ウルトラフォーマーⅢ写真

POINT05

ドット・ハイフの原理


なるべく分かりやすく書かせていただきたいのですが、組織学や物理学が関係するので少し難しくなってしまうことをお許しください。
ハイフは超音波を皮膚深層から筋膜にかけて照射します。超音波の焦点をしっかりと合わせることでエネルギーを集中し、組織の温度を上げます。60度以上になるとタンパク質が変性しますので、組織が拘縮します。焼肉で肉を焼くと縮むのと同じ原理です。皮下組織や筋膜が拘縮することで、まず肌に強いハリをもたらします。この効果は直後くらいから実感されます。
一方で拘縮して組織が破壊されると、それを修復しようとして線維芽細胞などが新しい細胞を生み出します。それによって、皮膚深層が新しくリフレッシュされた組織に置き換わることで強化されます。その置き換えに1~2ヶ月くらいかかります。「ハイフは1~2ヶ月後に一番効果が出る」と説明されたりするのはこのためです。
リニアハイフの原理はこちら>

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POINT06

なぜウルトラフォーマーⅢの効果が
一番高いのか?
=焦点の合わせ方とショット数の多さで効果が決まる


まず、焦点を合わせる能力に関してはウルセラ、ウルトラフォーマーⅢ、ダブロゴールドの3つではそんなに変わらないような印象を受けました。
「ウルセラが先発品なので一番焦点を正確に合わせられる」とおっしゃっている先生もいますが、後発品の韓国メーカーは後出しジャンケンですのである程度真似をできています。実際にほとんどそん色がないレベルなのだと考えています。実際にデモしてみたのですが、ウルトラフォーマーⅢのほうが効果が高く感じました。デモの際にダブロゴールドは400ショット、ウルトラフォーマーⅢは650ショットを照射しました。それぞれのショット数はメーカーさんの全顔施術のショット数の基準です。同じショット数で比べたら効果は変わらなかったのではないかと考えています。ダブロゴールドも優秀な機械であることは間違いないでしょう。

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ウルセラに関してはデモも行っていないので患者さんからの御感想だけで判断せざるを得ないのですが、やはりウルトラフォーマーⅢのほうが効果が高いようです。ウルセラですが、全顔で350ショットです。ウルトラフォーマーⅢの半分くらいですので、この差は大きいと思います。もちろん、2倍近い価格を支払えば600ショット以上を照射できますので、そうすれば、ウルトラフォーマーⅢと効果が変わらないのかもしれません。
ウルトラセルQプラスとソノクイーンは当院で採用しました。
やはり、全顔で比べた場合、ウルトラフォーマーⅢのほうが効果が高いようなので、全顔のドットハイフは当院ではウルトラフォーマーⅢを採用しています。
ウルトラセルQプラスはウルトラフォーマーⅢより皮膚内の温度上昇を5~10度くらい低めになるように設計されているためかと思われます。
逆に、ウルトラセルQプラスのほうがウルトラフォーマーⅢより痛みが少ないです。当院でも、もし、ウルトラフォーマーⅢの施術で痛みが強いようでしたら、仰っていただければ出力(パワー)を落とさせていただきます。
ウルトラセルQプラスは、アゴ下やフェイスラインのサイズダウンを目的にリニアハイフで活躍しています。
ソノクイーンは目元専用のハンドピースがあり、まぶたや目の周辺を引き締める「アイシャドーハイフ」で活躍しています。
ウルトラフォーマー全顔「約650ショット」の目安について>

POINT07

韓国のハイフは
効果があるのか?安いのか?


韓国のハイフの価格を調べましたが、300ショットで12,000~15,000円くらいで施術できるようですので、当院より安いところがあるようです。(中には原価をわるような価格のものもありましたが、割愛させていただきました)
ただ、効果は韓国の医院のほうが当院より高いのではないかと思います。これも、患者さんの御感想で判断してしまうしかないのですが、韓国で受けられた方は皆さん、ものすごく痛かったと仰います。「全身が汗でびっしょりになった」という方や、中には「その日、熱が出た」という方までいらっしゃって、我々の想像を超えるくらいの出力で打っているのではないかと思います。
当院の患者さんには口角の下のシワ(マリオネットライン)を気にされる方もいらっしゃるのですが、その辺りには太めの神経が走っている可能性が高く、当院では避けて照射しております。(避けて照射をしても周辺の拘縮が起こるので、ある程度マリオネットラインにも効果があります)

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しかし、韓国ではマリオネットラインでも照射してくれるところがあるようです。強過ぎる照射もマリオネットラインの照射も当院では合併症を恐れて全くできないのですが、効果だけを考えれば韓国の施術の方が効果が高いのではないかと想像しております。
しかし、リスクもありますし、交通費や宿泊費の問題もありますから、その分を当院で施術回数を多めにしていただいたほうが安全に効果を得られるのではないかと自負しております。
コロナが明けたら、韓国のシュリンクの施術がどんなにすごいのかを一度、見学させていただきたいと思っております。

ハイフについてその他のポイントはこちら

文責
医師 丸本 桂三
(あおばクリニック技術統括アドバイザリー)
経歴
昭和62年3月 東京大学医学部医学科卒業
昭和62年6月 東京大学医学部附属病院勤務
平成23年 みずのクリニック(現あおばクリニック新宿院)アドバイザリー就任

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